20年近く前に流行った個人ホームページ
2018年現在、ウェブの世界では個人のサイトでも高クオリティなものが圧倒的に多くなってきましたよね。
形式も、ホームページというよりはブログのように日記や役立つ情報を載せているものが溢れかえっています。
しかし1998年ぐらいの当時は、パソコン=オタクのイメージがまだ残っており、今では考えられないですが法人ですらホームページを持っているところはさほど多くありませんでした。
私は当時、学校で情報処理を専攻していたため、プログラミングやウェブサイト作成などをしていましたが、やはり一般的に見ればオタクに見えたかもしれません。
それから2000年に入ったぐらいの頃から、無料のレンタルサーバや、無料掲示板がかなり普及して、それに伴って個人のホームページが爆発的に増えていきました。
当時はどうやってホームページを作っていたかというと、Windowsに標準装備されていたfrontpageというソフトを使ったり、メモ帳にHTMLをタグ打ちするツワモノまでいました。
振り返ってみると、ホームページが乱立していくなかで、かなりダメなサイトも多かったな~と思います。
しかも、大体ダメなサイトは共通点が似通っていたりするんですよね。
そこで、当時のよくあるダメサイトの共通点を、思いつく限り挙げてみようと思います。
サイト名はとりあえず「名前's Homepage」
サイト名をパッと見ても、ものすごく印象に残りません。でも何故かやたらと乱立していたような気がします。
私の友人たちもこの手のサイト名でしたが、リアルで会話しているときもホームページの話題はそこそこ出るものの、サイト名を口に出すことはまずありませんでした。
今では個人でも凝ったサイト名を付けているところが圧倒的に多いですが、ごくまれにこの手のサイトを未だに見かけます。
そのたびに、「おっ!なんか懐かしい」と感じてしまいます。
サイトを開いた瞬間に、MIDIが大音量で流れる
開いた瞬間、一瞬動作が止まったと思ったら突然大音量で変な音楽が鳴り始めるサイトありましたよね?
それが仲の良い女友達のサイトとかだったら、ダメ出しするのもなんか気が引けるので、MIDIが流れ始めた瞬間にブラウザの中止マークをクリックしていました。
でも、日記とかを読んで戻るボタンを押してトップページに戻れば、再びMIDIが大音量で流れます。ものすごくめんどくさいサイトです。
背景画像などにやたらとGIF動画を貼りたがる
なぜか背景にGIF動画が一面に貼られていて、文字が見づらいし目が異様に疲れるサイトありましたよね?
まったくもって訪問者への配慮がなく、容量も重くてすぐ閉じてしまいます。
無料の画像素材サイトも結構多くて、その中でも「静止画よりはGIF動画のほうがなんとなく凄い」という理由から、サイト制作で多用していたのかもしれませんね。
性別は「両性」を名乗っている
自己紹介の性別欄で「両性」を名乗るものが多くなかったですか?
しかも性別を「両性」と表記している人はほぼ高確率で男でした。
そんなに性別って知られたくないことなのか!?と思い、一気にそのサイトを見るモチベーションが下がりました。
性別を知られたくないなら、そもそも性別欄を設けるなって話ですよね。
やたらと工事中のコンテンツが多い
当時の個人サイトのコンテンツといえば、
・自己紹介
・更新の止まった日記
・読まれる確率が著しく低いポエム
・たまに自作の下手絵
・リンク
がメジャーでしたが、メニューの半分ぐらいはクマのGIF画像がお辞儀しながら「工事中です」の文字のページでした。
それを見た瞬間に、見る側もモチベーションが下がってさっさとブラウザを閉じていました。
しかも工事中のコンテンツは、完成する前に大体がサイト丸ごと放置状態になります。
20年前のサイトと比べたまとめ
当時の個人サイトの日記なんかは、日常生活を完全に「報告」するだけの日記でしたが、その後2005年ごろに日本に上陸したセールスレター技術なんかが広まって、より読み手を意識した書き方が浸透してきたように思えます。
また、当時は個人サイトであっても、審査を通ればヤフーのカテゴリーに掲載されることがあったため、それが目標でサイト制作を頑張る人もいました。
現在では検索結果上位に表示されるためにSEOを意識したり、濃い読者を増やすために専門特化した情報を掲載していくなど、個人サイトといえども戦略性がかなり高くなりました。
サイト制作自体も、ワードプレスの登場によって初心者でも本格的なサイト運営が出来るようになるなど、ウェブの世界の進化はものすごく早いですよね。
これから20年後、ウェブの世界が一体どうなっているのか楽しみでもあります。